青い翼

抱きかかえて泣いてください
胸に雨が降るならば傘もさします
薄められない分厚い色が混ざる
火傷もいとわないあなたが呼び込んだ
私は色彩に流されても、涙さえ流せない
感情の高まりを押さえ続けている
たった一度きりの人生
感情は破れてしまうのか
一度破れてしまったならば、捨てられてしまうだけ
生きることを永遠と名付けたのはだれ
たどり着きたくもない歌を忘れるのに、深い雨に胸が冷たくなるのはどうして
母親が教えてくれた哀愁の音楽が青色を教えてくれた。
どろどろの感情を肌で受け止めて、考えたい
あなた、わたし、だれか。
ここまでに死んで生きてきたものたちのこころ
咲いて散る。森羅万象諸行無常
乱れも静寂も受け止めて、わたしは雨の深いビル街で無人の道路に立ちすくむ。