2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
171 分別の 甘い香りに 誘われて 果実のエデン 美人のドグマ 『分別』 172. お兄ちゃん 好きよ好き好き だーい好き そんな私を 忘れて消えた 『お兄ちゃん』 173. 表情の 移り変わりの あどけなさ 目を離さない 僕が死ぬまで 『恋』 174. 君逝くと 別れのリ…
161. 目は鱗 海が現れ 水没し 洩れたあぶくに 涙はでない 『水没ピアノ』 162. 体調の 見るまでもない やさしさに 言葉のナイフ 洗い流した 『調理後』 163. 涙は傘 色の無色さ 役立たず 穴に破られ 濡れたらいいよ 『メランコリー』 164. これからを 背中に…
151. 肩が折れ 鬼現れる 筆探し 君は赤だと 絵の具で染める 『絵画』 152. 始まりを 忘れた小人 大人びて 頬の赤みが 愛おしいほど 『手が届かなくて、笑ってて』 153. 志願者を 集う劇団 閑散と 三十年後 君は生きてる? 『未来など、今を笑いて』 154. 命…
141. 夜空抜け 濁りを見据え 写真撮り カメラを抱え 岸へ出る 『不穏な夜明け』 142. 柵を降り 願いは違い バラバラに 空の青さを 知るには遅い 『赤い血を』 143. 酔いどれの 痛さを忘れ 床に寝る 陰る寝室 明日はお仕事 『二日酔い』 144. 我の夢 ランタン…
131. 伝えぬと 海の中へと 溺れよう シヌナシヌナと 生き抜いてやれ 『生誕』 132. 白日の 秘密の小指 バラが舞い 清い大人は 日記を書かぬ 『ミステリアス』 133. 臆病は パラリと揺れて 消えちまえ 君は素直だ 笑顔が似合う 『笑う』 134. よろけては 西の…
121. 目が泳ぐ 背中の見方 知らないで 君の笑顔に 歪む僕では 『大人はいつだって』 122. 現実感 水槽越しに 受信する 君のオムレツ ちょっと苦いね 『水星』 123. 真夜中の 流星群に 恋浮かび 昨日の星も 見えないみたい 『恋の実像』 124. 降り積もる 雪の…
111. 祈り方 まちがえたんだ 筆をおり キャンパスは白 消せない白霧 『芸術家失格』 112. 夢溢れ 白いカップを 用意して 雫の行方 午後、霧消 『午後の紅茶』 113. 痛みさえ 記憶の続き 日記帳 全部燃やして つまり私も 『焚書』 114. 君という 文字列すらも…
101. 夏の庭 夕陽静かに 鹿の無限 命を好きと 君はなぞるか 『奈良の鹿』 102. 僕にない 美を抱え込み 花咲かせ 君の歩みを どう見るべきか 『若者の馬鹿』 103. まどろみの 心の皺を 整理して 鞄引いては さよならの道 『旅は続く』 104. 首を振り 真っ赤な…
100首詠んだので、特に気に入ったのを10首選びました。10個選ぼうと思ってましたが、7首しか選べませんでした。他は有象無象です。感想もつけます。 3.麦わらの舞台が包む花嫁をワイン呑むなら次の酒場で『麦わらの花嫁』 感想はじめに詠んだもの。好きな人…
91. 忘れないよ 君の右目が 消えたこと ポツンと雫 あなたの勇気 『君の右目』 92. ドクンとね 聴こえてくるの 私だけ? きっとそうなの 必然だから 『赤い糸』 93. やさしさの あつい光の 電光の 君の鼓動が 歴史を刻む 『勇者』 94. 浮かぶ苔 ふわりやさし…
81. 始まりに 戸惑い覚え 花束を 空に散らせた 夢は消えぬ 『走馬灯』 82. 理想的 羽根を散らした 皿を割り 汚い私室 陽だけが救い 『ボロボロ』 83. 蝉鳴いて 潮風寒く 風鈴を 蝋燭垂れて 童ささめく 『夏の思い出』 84. 夏空の やさしい吐息 耳赤く 通り過…
71. 君なんだ 指先キツく ドキドキと 夜の街角 揺かご抱いて 『保守』 72. 清い花 束ねばならぬ 美人なら 湖を咲く 永遠の雪 『愛』 73. あの笑顔 暗闇さえも 拒絶して 時を止めよう これは永遠 『いま、伝えたい純粋』 74. 飛行機雲 食べない僕ら 空見上げ …
61. 君たちは 実に豊かで ヒアシンス 冬を迎えて 太陽昇る 『ヒアシンス』 62. 窓寄りて 月の吸引 光射す 傾くコップ 瞼抑えて 『月を見る』 63. 知り合いの 頬が冷たく レモンティー 夜の校舎に お化けは出ない 『不良』 64. 夢破る 過去の振動 耳鳴りに 聖…
51. 永遠に 続くと祈る かくれんぼ 攫われた君 攫われたんだ 『悔悟』 52. 蛾が浮くと 親父暴れる レストラン 花火みたいと 遠目で眺め 『花火のよう』 53. 幸せの あなたの笑みは 朗らかに 人をとかして 世界をつなぐ 『幸せな子』 54. お母さん 震えるって…
41. 幾つ寝て あなたの皺を 撫で愛でる 忘れたと酒 僕は注ぐか 『過去を撫でて』 42. 星巡る 止まる地球儀 回転を 廻り祈りて のんきな輪廻 『遅い感性』 43. 夜枕 何を重ねた 厚い霧 指を束ねて 星を数える 『恋人たちの夜空』 44. 早熟の 誰が齧るか 紅林…
31. 月の姫 彼は遠いと 嘆くけど 地上の舟は 今浮上する 『さらば』 32. 沸騰する 冬は寂しいよ 立ち竦む メロディーライン 深夜のライブ 『孤独の泡』 33. 粥の湯気 繋いだ手とは 想われず 町のランタン 柔く点いて 『片鱗の夢』 34. 髪はねて 朝のドライブ…
21. 雌のメシ 汚れたお椀 句読点 焼くプラモデル 仮面の帰郷 『仮面夫婦』 22. 寄せる波 懺悔が続く キリギリス 砂を集めて 道にばらまく 『奇跡』 23. 舞う女 心臓締まる 泡露わ 君に溺れる ビルの崩落 『自身喪失』 24. 親密な 青葉失くして 似た握手 木漏…
11 満開の 何をはなそう 寝る四葉 青の草原 接近する空 『もどかしい』 12 冬桜 北の花園 百合のキス 時間に堕ちる 霞むアルバム 『学生時代』 13 揺れる襞 冬の出会い プラットホーム 落としたスマホ 交わす挨拶 『一目惚れ』 14 目が痛い 心を吐いた 減る…
自分の中の呼吸に従って表現する。倫理的、社会的なものを自分に抱え込んで、解釈した上で、表現はこうあるべきだと思い込んでがんじがらめに生きてきた気がする(まだそこら辺の解釈が進んでいないからはっきり言えないけれども)。とにかく今までを吹っ切…
1. 懐に あなたの童話 月見草 冷えた小指で いちごを食べた 『idol』 2. 喧騒に 行方不明の 蜃気楼 「ア・イ・シ・テ・ル」には 遠いミステリー 『彼女の蜃気楼』 3. 麦わらの 舞台が包む 花嫁を ワイン呑むなら 次の酒場で 『麦わらの花嫁』 4. サラサラと …