背中

裏切りばかりを気にしている
人を愛することがこんなにも難しいなんて
いつかその手を離してしまうのだろうか。不安だ。
君が苦境に立ったときに僕は自分の手を安全から切り離すことは可能なのだろうか。
愛はいつだって僕に足りないんだ。自覚しているんだ。
だから約束にがんじがらめになって、窒息死を願っているんだ。
馬鹿だと思うけれどやめられないんだよね。
君が苦境に立ったときに君の背中を守りたいんだ。
倒れた君に何にも考えずに走り出せるんだろうか。不安だ。
愛から遠ざかろうとするんだ。僕を捨てて走り始められるはずだろう。そうだろう。
何もかも予定を立てて、できない僕から遠ざかろうとするんだ。
そういう僕はなんだか滑稽に感じるんだ。