短歌101-200 10選

短歌101-120でよかった10選です。
前半は調子よく、後半悪しでした。

108.
耳閉じた
光は背中
寂しくて
影を千切ると
涙を零す
『影踏み』
小さな子供達が夕焼け、影踏みをしている。それを大人が一人、遠くから見つめている。子供の声、5時のチャイム。よくわからない不協和音。
そんな情景が浮かびます。

114.
君という
文字列すらも
欲情し
深夜の花火
音は響かず
『一人』
文字列に情景する。その文字列に欲情してしまいます。

117.
紅い目を
愛してるのよ
喉疼く
肩も首まで
全部ください
『仮面舞踏会』
結構、感情や欲望が記された文が好きです。

122.
現実感
水槽越しに
受信する
君のオムレツ
ちょっと苦いね
『水星』
いい感じの文字列を組み合わせられた時、幸せになります。新しい視線や、古いけれど新しい!っみたいな。

124.
降り積もる
雪の甘さに
酔いました
黒い山すら
白く塗りたい
『人はよく忘れる』
流れるような雰囲気の言葉が好きです。

136.
忘れぬと
傷握りしめ
塩生まれ
涙と混ざりて
海に流した
『負の感情』
ちょっと上手く噛み合うことができない石が並んでいるようです。

160.
キスという
距離の概算
星数え
せめて夜明けは
二人でいこう
『距離の概算』
距離を僕は考えます。一体どのようにすれば、上手く関係を作ることができるのか。一人で燃え尽きようとしたり、するので。
そうはなりたくないです。

162.
体調の
見るまでもない
やさしさに
言葉のナイフ
洗い流した
『調理後』
繊細なものが言葉に潜んでいる気がして、好きです。自分でも書こうとしていないんだけれど、書くこと以上の素晴らしさがかけるとまだまだやれるぞって思います。

189.
骨背負う
若い貴婦人
投げキスを
汗伝う頬
夕暮れの墓地
『罪悪感』
形象がいいものがある気がして好きです。

200.
揺れる星
湯気に曇りて
伊達眼鏡
あまりの痒さ
笑い誤魔化す
『苦い、甘い』
いい情景の気がします。

 

今回は毎日かけませんでした。
これからは日々浮かぶものを自然と書けるようにしたいです。
では、次へ。